JUST US PLUS BUS

アメリカで大型バスを改造したタイニーハウスに夫とウサギと暮らしています。

RVパークであった嫌な話

大型バスを改装して住めるようにした移動可能なタイニーハウスというやつに暮らしています。まあ、外から見たら普通に大型バスです。先日エンジンがかからなくなり修理のため入院することになりましたが(今は直りました)普通に走ります。

バスに入居してフルタイムで暮らすようになって大体半年くらい(3月くらいにフルタイムで暮らし始めたので)、その間3か月くらいは以前所有していた一軒家(売りました)のガレージで、その後3か月くらいはRVパークで毎月家賃というか駐車代(電気代、水道代、ゴミ処理代、汚水処理代込み。コミュニティセンターで使える共用のシャワー、有料のランドリーなどもある)を払ってバスを停めて暮らしていました。

といってもわたしは仕事で2か月半ほど家(というかバスというか)を空けていたので詳しいことはよくわからないのですが、最近になって夫が「僕、なんかここ好きやない」と言い出したのです。なんか、管理オフィスの風あたりが強いような気がする、と。

 

そうぉ?と聞き流していたら、別ルートであれこれないことを言われていたことが判明し、折しもバスが壊れたこともあるのでもうここ住むのやめよう、バスが直っても別のところに停めよう、という話になりました。(バスはレッカー会社に来てもらってここから修理工場へ運んでもらった)

 

何を言われていたかというと、あの人(夫ね)ゲイに違いないという噂がまことしやかに流れていたらしいのでありますよ、ほほほ。まあわたしが仕事で家を空けていたので、若い男性がひとりでこんなところに!しかもバスで暮らしてる!っていうので格好のゴシップのネタにされたらしいです。うちは夫婦揃って何の面白みもない退屈なヘテロセクシャルで別にLGBTの方々に対してネガティブな感情は何一つないですが、このRVパークというやつに長期で暮らしている人はリタイア後のお年寄りの方たちが多いんであります。で、まあその年代の方たちは非常に信心深い方が多く、ゲイなんて!という人がね、多いんですよ。

それでね、夫曰くゴルフカートで巡回中の管理オフィスのおっちゃんがものすっごい好奇心むき出しの目で、じとぉーっとうちのバスの窓をのぞき込んでいくんですって。ある日「あんたこないだ一瞬バスん中で裸になっとったやろ」と言われたこともあるらしい。

多分着替えの途中だったとかなんだろうと思いますが(いや、普通に家で暮らしていても一瞬裸、ありますよね。風呂上りとかさ。)別に窓際で見せびらかすべくカーテンをおっぴろげて裸になっていたわけでもあるまいし、あれですよね、わざわざのぞき込んでそれを見て、ここぞとばかりにそれを本人に言ってくるっていうのがなんか嫌じゃないですか?

 

で、夫とその話をしていて、なんとなく、なんとなくだけれど要するにあの人たちはうちらが「若いのに」「RVパークで」「出来合いのキャンパーやRVじゃなくて、改造したバスに住んでいる」のが気に入らないんだろうという結論になりました。

もしこれが、うちらが出来合いのキャンピングカーに寝泊まりしていたら話は違ったのかもしれません。でも、彼らにしてみれば自分たちのリタイアメントコミュニティによくわからないバスで長期滞在を始めた若い男性(夫ね)が単に気に入らなかったのでしょう。

 

この件があってからというもの、そうか、バスに暮らすっていうのはこういうスティグマ(ネガティブなレッテル)と対峙していくってことなのかなと考えるようになりました。そういえばネットで、スクールバスを改造して暮らしている人の話でバスだとキャンプ場によっては宿泊を断られることもある、というのを見聞きしたような記憶があります。

なーんにも考えないで、日本円で500万円から5000万円くらいするRV(値段はピンキリ)を買って、そのまま停めていたら文句は出なかったのかなぁと思うけど、でもたぶんそしたらなんだかんだで別の理由を付けて文句を言ってくるんだろうなとも思います。そもそも自分たちが欲しいなと思うものがそのまま売ってなかったから自分たちで改造して作っちゃおう!って思っただけなんだけどな。

彼らにしてみれば、働いて働いてやっとリタイアして大枚はたいて買ったRVの隣に、うちの自作バスが並んで停まってる、っていうのが許せなかったんだろう。特に、今住んでいる街がビーチ沿いのリゾート地だから、余計に目立ったんだろうな。

 

だからといってほいほいと出来合いのキャンパーに今すぐすげ替えよう、とは全く思わないけれど、そういうこともあるんだなと思ったわけでした。まあね、次の引っ越し先は幸い(?)山の中の田舎なので、そういうこともあんまりないといいなぁと思っています。