JUST US PLUS BUS

アメリカで大型バスを改造したタイニーハウスに夫とウサギと暮らしています。

病気の話。

しばらくなんとなくブログもビデオもやる気にならなくて、ぼーっとしていました。

家に帰ってきてしばらくは、ゴハンも作る気になれなくて店屋物のお世話になってみたり、夫がゴハンを作ってくれたりしていました。そのうちに、3か月近く自分がいない間に家(というか、バスというか)のすみっこに埃がうっすら溜まっていることに気づき、雑巾を片手にお掃除を始めたらほんの少し、また少しと元気が戻ってきたような気がします。

重い腰を上げて健康保険の名義の切り替えをし(トレーニング中は自分名義の保険があったのを、夫の扶養下の保険に切り替えるのに手続きが必要だった)、基地のお医者様に会って専門医に紹介状を書いてもらい(軍の保険はちょっとその辺が厄介)、やっと来週専門医に見てもらえることになりました。あ、ちなみに病名はバセドウ病らしいです。

 

もう勇気を出して書いてしまうと、病気が見つかって家に帰ってきたとき、何とも言えない敗北感がありました。なんというか、自分の力ではどうしようもないことなのに、自分が何か悪いことをしたからこんなことが起こったんだ、みたいに思ってしまったのですよね。なんでこのタイミングで病気が出てくるんだ、とか、もし夏じゃなかったら判明せずにすんでトレーニング続けられたのに、とか、あの時ちょっとしんどくてもクリニック行かなければよかった、とか。

夫には繰り返し繰り返し、それは君のせいじゃない、君は途中で訓練を投げ出して尻尾を巻いて帰ってきたわけじゃない、ちゃんと卒業して家に帰ってきたんだから胸を張るべきだ、病気が早期で見つかってよかったじゃない、ひどくなってからだったらいきなり倒れて手遅れになる場合だってあるんだよ、と言われたのだけど、たぶん「あなたは十分じゃない」と空軍に言われたような気がして自分で自分にがっかりしていたんだろうな、と今となっては思う。

 

まあ現実問題として健康上の理由で入隊資格に満たないとして家に帰されたのは事実なのだけれど、誰かにリジェクトされる、というのが多分久しぶりすぎて精神的にこたえたんだろうな。入試勉強を一生懸命やったのにそれでも入りたかった学校に入れなかった、という感じにそれは限りなく似ていたような気がする。

でも長い目で見れば、どんな物事も起きるべくして起きるものだし、あの時家に帰ってこないといけなかった理由は神様が「ちゃんと病気を治しなさいね」とわたしに言っていたということなんだろう、たぶん。トレーニングに行ったこと自体がもしかしたらわたしに病気を見つけさせるためだったのかもしれないし。

 

ビデオを見てくれた方たちにあなたはポジティブですね、見て元気になりましたと言ってもらえてとても嬉しいし、優しい言葉をかけていただいてとってもありがたいなぁと思っています。と同時に、だけどこうなるまでにそれなりに葛藤もあったのだ!わたしは別にスーパーマンでもいつでも超ポジティブでもないのだ!というのをなんとなく知ってもらえたら、あぁ彼女も普通に人間なのね、と思ってもらえるかな(笑)

だから天災があったり、病気があったりして今つらい思いをしている誰かがいたら、自分が何か悪いことをしたからこんなことが自分に起きるんだ、とかは絶対に思ってほしくないなと。いいことも、悪いことも起きるときは起きちゃうわけで、それは潮の満ち引きのように避けようがないことで。みんなそこから少しずつ立ち直って、人生に立ち向かっていくしかないんだよね。

 

なんて思いながら毎日、その日できることをしながらちょっとずつ元気になっていけたらいいなと思っています。

 


わたしがAir Force(米国空軍)を辞めた理由